千年の都・京都。観光では見過ごしてしまうような路地裏に、今も息づく歴史と物語が隠れています。
先日娘と女2人、京都のまちをゆっくり歩いてきました。京都烏丸御池から四条までのコース。
見慣れた景色に、こんなにも物語が隠れていたなんて驚きと感動の連続でした。
「京都駅」から京都市営地下鉄「烏丸御池駅」へ

旅のはじまりは新幹線「京都駅」から。京都市営地下鉄に乗り換えて「烏丸御池駅」に向かいます。
烏丸御池はビジネス街のイメージが強めですが、意外にも歴史的建造物やおしゃれなお店が点在する注目エリアです。しかも比較的知られていないので人込みを避けて観光できるのがおススメポイント!
三条通に建つ煉瓦造りの歴史的建造物散策は穴場エリア
烏丸御池駅から三条通を目指します(3-1出口)。京都・三条通を歩けば、時の流れを感じさせる煉瓦造りの歴史的建造物が目を引きます。
明治から昭和初期にかけて建てられたこれらの建物は、西洋建築の影響を色濃く受けながらも、京都の風景に美しく溶け込んでいます。現代の街並みに残るレトロな意匠は、タイムスリップしたかのような気分にさせてくれることでしょう。
メインの京都観光より人が少なくて穴場エリアとしてオススメです。

ネオ・ルネサンス様式の中京(なかぎょう)郵便局

大きな通りから中に入るだけで、多くの歴史的建築物をみることができます。
レンガ造りの洋館は「中京郵便局」。ネオ・ルネサンス様式の中京郵便局は、1902年(明治35年)建築で、今もなお現役の郵便局であることに驚きです。
外壁だけが残され利用されています。外観からは2階建てですが実は中は3階建て。中に入るとひんやりとした空気を感じました。
中京郵便局
■京都府京都市中京区三条通東洞院東入菱屋町30
■8時~19時(平日・土曜) 8時~20時(日祝日)
京都文化博物館

京都文化会館は、京都の豊かな歴史や文化をわかりやすく紹介する文化施設です。
はまる55京都文化博物館別館(旧日本銀行京都支店)と東京駅は、近代建築の巨匠・辰野金吾が関わった建築です。
赤レンガと白い石を組み合わせた「辰野式」と呼ばれるデザインが共通点で、京都文化博物館別館は1906年、東京駅は1914年に完成。
同じ建築家の思想と美意識を受け継ぐ、日本近代建築を代表する名建築としてつながっています。


その建物は、明治時代に建てられた旧日本銀行京都支店で、現在は重要文化財に指定されています。歴史的な趣を感じられる建築の中で、京都の魅力を深く学ぶことができます。
京都文化会館
■住所:京都市中京区高倉通り三条上る東片町623-1
■営業時間:10時~19時半(19時までに入場) 総合展示: 10時~18時(特別展)
■定休日:月曜日(祝日の場合翌日)
■料金:大人500円(特別展は別途)
イノダコーヒー 三条店


古くからの伝統が息づく町家や神社仏閣が点在する一方で、洗練されたおしゃれカフェやショップも多く、落ち着いた中にも新鮮さを感じられる大人のエリアある有名な「イノダ珈琲」三条店。
1970年に開店した旧三条支店当時の面影を残した外観。外壁のポットのレリーフが印象的。


2024年にリニューアルオープンしたお店。時代と共に歩み愛され続けてきたオーバルカウンター席やテーブル席など落ち着いた雰囲気の店内で過ごすカフェタイムは、至福の時となりそう。
オーバルカウンター席とは、楕円形のカウンターがつくる、曲線が美しい座席のこと。
直線的なカウンターよりもやわらかな印象で、隣との距離感が心地よく、会話が弾みやすい落ち着いた雰囲気が魅力です。


すぐ近くの堺町通には古い町家の趣がある本店もあるので、両方楽しむのもいいですね。
イノダコーヒー三条店
京都市中京区三条通堺町東入る桝屋町69番地
最寄り駅:京都市営地下鉄烏丸線・東西線 烏丸御池駅下車 徒歩約5分
営業時間:10時~19時
定休日:なし
席数:91席
家邊徳時計店(やべとくとけいてん)は煉瓦造りの店舗建築


1階外壁の三連アーチやが象徴的な建物は、家邊徳時計店(やべとくとけいてん)。建設当時は3階建てで時計塔がありましたが、老朽化が進み3階部分から撤去され現在の2階建てとなりました。
明治に営業をしていた家邊徳時計店は日本最古の時計屋さん。店舗の奥は住居。現在はアパレル店舗が営業しています。
登録有形文化財として価値のある建物です。数々の素晴らしい建築物を見られるこの通り、散策の楽しみが広がります。
商店街も魅力的な京都穴場の宝庫


京都には魅力的な商店街が数多く点在し、まさに京都穴場の宝庫。
地元の食材や珍しいスイーツ、個性的なお店が軒を連ね、他の地域ではなかなか見られないような風景が広がります。
中には商店街の中にお寺がある場所もあり、京都ならではの風情と暮らしが交差する、知る人ぞ知る観光スポットです。
現在の本能寺は移転してきたもの


三条名店街とクロスをしているのが、寺町京極商店街。寺町京極商店街には、本能寺があります。
本能寺といえば、1582年に織田信長が家臣・明智光秀の謀反により命を落とした「本能寺の変」で知られています。現在の本能寺は、その後、豊臣秀吉の命により再建・移転されたもので、当時の事件の現場とは別の場所にあります。
信長が最期を迎えた旧本能寺の跡地は、現在は石碑が建てられており、現在の寺から少し離れた場所に位置しています。


現代的なビルに囲まれた市街地の中に、ひときわ厳かな雰囲気を放つ本能寺の本堂。喧騒をよそに佇むその姿は、まるで時代を超えて静かに語りかけてくるかのようです。
鳩居堂(きゅうきょどう) 本店は寺町専門店会商店街に


1663年(寛文3年)創業の「鳩居堂(きゅうきょどう)」は、お香や書画用品、和紙製品を取り扱う京都の老舗専門店。その長い歴史のなかで、香りや文字、紙といった日本文化を支えてきた存在です。銀座や横浜にも支店があり、名前をご存じの方も多いのではないでしょうか。
本店があるのは、京都・寺町京極商店街の一角。にぎやかな通りを歩いていると、ひときわ落ち着いた雰囲気をまとった、重厚な平屋建ての建物が目を引きます。木造の堂々とした佇まいに、長い年月を経たからこそにじみ出る品格が漂い、足を止めて眺めたくなる趣きがあります。
店内に一歩足を踏み入れると、ふわりと漂うお香の香りに包まれ、まるで時代がゆっくりと巻き戻ったかのような静けさに満ちています。整然と並べられた香や便箋、筆や硯はどれも美しく、日本の美意識と職人の技を感じさせる逸品ばかり。
贈り物としても喜ばれる和紙製品やお香は、旅の記念や大切な人へのお土産にもぴったり。京都の“ほんもの”に触れたい方に、ぜひ立ち寄っていただきたい名店です。
矢田地蔵尊は地元の方に親しまれている場所


商店街の一角にある「矢田地蔵尊」は、買い物客や観光客の目を引く人気のスポットです。境内には、色とりどりの前掛けをつけたお地蔵さまがずらりと並び、どこか親しみやすく、やさしい雰囲気に包まれている矢田地蔵。
矢田地蔵尊(正式名称:矢田寺)は、地蔵菩薩をご本尊とするお寺で、地元では「矢田のお地蔵さん」として地元の人々親しまれています。
ご本尊の地蔵菩薩は、特に亡くなった人の魂を極楽へ導くとされ、「地獄絵図の地蔵」とも呼ばれてきました。中世以降は、先祖供養だけでなく、無病息災や商売繁盛を願う人々からも篤い信仰を集めています。
梅園で和菓子を堪能


寺町京極商店街の角にある和菓子スイーツのお店「甘味茶屋梅園(うめぞの)」。少し疲れたのでここで甘いものを食べることにしました。


創業は昭和2年、京都を中心にいくつか店舗があります。三条寺町店は2階建て。木の温もりを感じる店内でいただけます。


「花点心」(1,100円)をいただきました。和のアフタヌーンティーといった趣の、見た目も可愛らしい甘味セットです。
京都のみたらし団子が好きなので迷わず選びましたが、わらび餅や栗の渋皮煮など、6種類の和スイーツを少しずつ楽しめる贅沢な内容。どれも丁寧に作られていて、ひと口ごとに幸せを感じます。
しかもこちらは、三条寺町店限定のメニューなんだそう。甘味好きにはたまらない一品です。
みたらし団子はもちろん、他の甘味もすべて美味しかったですよ。夏はかき氷も人気のようなので、次回はそちらも試してみたいです。




甘党茶屋 梅園 三条寺町店
京都府京都市中京区天性寺前町526
最寄り駅:京都市営地下鉄烏丸線・東西線 烏丸御池駅下車 徒歩約5分
営業時間:10:30~19:30 (LO 19:00)
定休日:なし
ごちそう焼むすび おにまる 三条河原町店
三条名店街を抜けると、三条河原町に!三条河原町は、京都を代表するにぎやかな繁華街のひとつ。ショッピングやグルメ、カフェ巡りなどが楽しめるエリアです。観光客にも地元の人にも人気の、歩くだけで楽しいスポットです。


ここ最近のおにぎりブーム。京都で勢いのあるおにぎり屋さんといえばここ「ごちそう焼むすび おにまる」


豊富な種類の中から選べるのが楽しい♪今回は迷わず京都らしい大好きなちりめん山椒をまぶしたおにぎりを購入しました。テイクアウト専門店なので、後でどこかで食べようかと思います。


ごちそう焼きむすび おにまる 三条河原町店
京都府京都市中京区河原町通三条下る大黒町33−4
営業時間:10:00~21:30
定休日:なし
イートイン:なし
先斗町通り
今回は河原町通りではなく、先斗通りから四条へ向かいます。
河原町通りは人が多いのでしっぽり歩くなら先斗町通りがおすすめ。昼間なのでまだお店は全部開いておらず、比較的静かです。先ほどの三条通りに比べ、外国人観光客が多く訪れていました。


訪れたのはちょうど「都をどり」の開催中。場所はここ先斗町歌舞場で行われています。


「都をどり」とは毎年4月に京都祇園甲部の芸妓さん舞子さんたちが踊る劇場式の公演会。日頃はお座敷でしか見られない芸妓さん舞子さんを気軽に楽しめます。
高級飲食店が立ち並ぶ先斗町


先斗町(ぽんとちょう)通りは、京都らしい風情がぎゅっと詰まった細い路地。人が二人すれ違えるほどの幅の道が、三条から四条までの約500メートルにわたって続いています。
通りの両側には格子戸の料亭や和食の名店、京町家を活かした創作料理のお店などが立ち並び、どこか敷居の高い雰囲気を漂わせていますが、それがまた京都の奥ゆかしさを感じさせます。夜になると店の灯りが石畳に映えて、よりいっそう風情が増し、まるで映画のワンシーンのよう。
舞妓さんの姿を見かけることもあり、京都の伝統文化が今も息づいている場所であることを感じさせます。観光客にはもちろん、地元の人々にとっても特別な通りで、四季折々の景色や灯りの演出が訪れるたびに異なる表情を見せてくれます。
喧騒から少し離れて、ゆっくりと時間が流れるような感覚になる——そんな特別な京都の路地です。


先斗町を歩いていると、通りのあちこちに細い脇道が現れます。一見すると、私有地のようにも見えるため「入っていいのかな?」と戸惑うことも。でも、よく足元の石畳に目を凝らしてみてください。
実は、石畳の一部にひっそりと“千鳥”のマークが刻まれている場所があるんです。この控えめな千鳥マークがある道は、公に通り抜けができる道であることを示しているそう。ちょこんと可愛らしく描かれていて、気をつけて見ていないと見逃してしまうほどのさりげなさです。
この千鳥は、先斗町に伝わる紋章のひとつで、街のシンボル的存在。京都らしい奥ゆかしさを感じるディテールですね。
静かな石畳の通りを歩きながら、足元にひそむ千鳥を探してみるのも、先斗町散策のちょっとした楽しみになるかもしれません。


先斗町の東側、鴨川へと抜ける途中に「先斗町公園」があります。通りの風情ある街並みとはまた違った、ほっとひと息つける小さな公園です。
公園内には小高い築山に滑り台が設置されていて、お子さん連れでも楽しめるのが嬉しいポイント。静かな空間にベンチもいくつかあり、ちょっとした休憩にもぴったりです。
私も、先ほど購入した「ちりめん山椒」のおにぎりをここでパクリ。鴨川の風を感じながらいただく一口は、また格別でした。
四条の鴨川で一休み


四条に到着しました。鴨川の川辺に降りられる階段があります。多くの人が等間隔で腰かけて思い思いの時間を過ごしていました。まるで無言のルールがあるかのように、自然と距離を保って座っているのが印象的で、京都らしい品の良さを感じさせます。
ふと川沿いの建物に目を向けると、夏に向けて川床(かわゆか)の準備が始まっているのが見えました。川のせせらぎを耳にしながら、涼しい風にあたり、料理を楽しむ——そんな夏の風物詩が、いよいよ始まろうとしているのです。
京都の人々は昔から、暑い夏を少しでも涼しく過ごすために、水辺に涼を求めてきたのだなと実感しました。鴨川のそばで過ごすひとときは、旅の疲れもふっと軽くしてくれるような、心地よい時間でした。
生麩専門店 祇園京くらら


京都・四条、八坂神社のすぐ前にある「祇園 京くらら」は、生麩専門のお店。関東ではまだあまり馴染みがないかもしれませんが、生麩は京都では昔から親しまれてきた伝統の食材。しっとり、もちもちとした独特の食感が特徴で、和菓子や料理にも使われています。
こちらのお店では、その生麩を串に刺し、炙ったり、カラフルなトッピングをのせたりして楽しめるスタイルが魅力。こしあんやよもぎなどの定番から、ベーコンマヨやラムネあんといった変わり種まで種類が豊富で、どれにしようか本気で悩んでしまいます。
見た目もかわいく、手軽に食べられるので、散策の途中の食べ歩きにもぴったり。京都らしい新感覚の和スイーツを楽しめる一軒です。


生麩は一つひとつ経木(きょうぎ)にのせて提供され、これがまたなんとも風情があります。京都らしい丁寧さと美しさを感じる瞬間です。
お店にはイートインスペースはないので、その場でいただきました。炙って火を通しているため、生麩はほかほかのあつあつ。もちもちの食感とあんこの優しい甘さが口いっぱいに広がって、思わず笑顔に。
ちなみに、東京の浅草にも支店があるそうなので、関東の方はぜひそちらで京都の味を楽しんでみてくださいね。
祇園 京くらら
京都府京都市東山区祇園町北側294
最寄り駅:京阪四条、阪急京都河原町から徒歩約8分
営業時間:11:00~17:00 (土日祝は18:00)
イートイン:なし
まとめ
京都らしい風情と現代のセンスが融合する三条〜四条エリアは、女子旅にぴったりの“そぞろ歩き”スポット。
先斗町の石畳を歩きながら、甘味に癒され、鴨川の風を感じて、話題のおしゃれなお店をちょこちょこ食べ歩き。
ちょっと寄り道すれば、隠れ家的な公園や、風情たっぷりの脇道も楽しめて、何気ない道のりが特別な時間に変わります。
今回ご紹介したお店やスポットは、どれも女子の“好き”をくすぐるものばかり。京都らしさを感じつつ、気軽に楽しめるのがこのエリアの魅力です。
おいしいものを少しずつ、かわいい景色をたっぷりと。そんな京都散歩、次の旅の参考にしてみてくださいね。
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